プロポリスが新薬研究に注目されるわけ
世界的に認知度が高いプロポリス。抗菌・抗ウィルス作用に優れており、ミツバチたちが蜂の巣を安全に保つために利用する物質です。
その抗菌・抗ウィルス作用が、現代医学の研究に大きな進歩を産むかもしれないことをご存知でしょうか?
西洋医学が発達していなかった時代、プロポリスは鎮痛剤や治療薬として活用されていました。
現在は即効性のある薬品が開発されていますから、薬としてのプロポリス活用は影を潜めてしまいました。
プロポリスは「薬」としての役割を終えたかのような感じを覚えますが、実は薬品の最前線で活躍しています。
プロポリスの持つ効果・効能が新薬の開発に利用されているのです。
今回は、そんなプロポリスの注目ポイントを皆さんにご紹介させて頂きます。
秘密は新芽・樹脂にあり
プロポリスの抗菌・抗ウィルス作用の源は、蜂の巣周辺にある植物の新芽や樹脂にあります。そもそもですが、植物にそんな効果・効能があるのでしょうか? 実は、植物の始まりである「種」には、自身が成長するために必要な豊富な栄養素が凝縮されており、発芽の際には蓄えられている栄養と共に成長ホルモンまで発生します。
成長ホルモンと栄養素の働きにより、成長に必要な栄養素とエネルギーが新芽に集中・凝縮されます。
その結果、植物の他の部位よりも、新芽がぐんぐんと成長するのです。
ミツバチが集めるのは、そんな新芽から採取した成分。
もうお分かりですね?
ミツバチが集める新芽や樹皮が、プロポリスの成分に直結しているわけです。
発芽して間もない新芽は、エネルギーに満ち溢れ細胞が活性化している状態にあります。
発芽した新芽には、他の部位に抗菌作用と抗ウィルス作用に優れているため、そればかりを集めて作られているプロポリスは、それらの成分が濃縮されている状態にあるわけですね。
桂皮酸誘導体
では、新芽や樹皮には具体的にどんな成分が含まれているのでしょうか。その答えが「桂皮酸誘導体」と呼ばれる物質です。
プロポリスに含まれる桂皮酸誘導体は、植物が分泌する樹液が固まった物で、そこには「抗菌作用」「抗酸化作用」「抗炎症作用」が認められています。
つまり、もともと植物には、自分自身が菌に侵されないようにする機能が備わっていたわけです。
高品質として知られるブラジル産のプロポリスには、この桂皮酸誘導体が多く含まれています。
その理由は、ブラジルの限定された環境にに生息している植物の特性が、高い抗菌力と抗ウィルス作用を持っているからです。
実際に、それらの植物は、現地では薬として利用されています。
高温多湿な環境であるブラジルの森林にあって、巣内を無菌状態に保つことが出来るプロポリスは、このような理由から特別に優れた抗菌効果と抗ウィルス効果を誇っています。
桂皮酸誘導体がミツバチによって濃縮された状態にあり、そこに目をつけた研究者が様々な実験を行い、新薬を開発しているのです。
人間に優しい薬を目指して
プロポリスで研究されている新薬には、他にはない特徴があります。それは、「副作用」の大きさです。
抗癌剤など、細胞レベルで急激に身体に変化を及ぼす薬品は、その強さゆえに副作用が大きく、多くのがん患者が副作用と戦っています。
しかし、プロポリスから開発された薬品であれば、癌細胞だけを撃退し、健康な細胞を傷つける事がないかもしれないのです。
そんな都合の良い話があるわけないと思うかもしれません。
しかし、実際にプロポリスを活用することで、癌細胞だけが撃退されたという研究結果が知られています。
プロポリスの研究が進み、今よりも身体に優しく、効果の高い薬品が開発されるかもしれませんね。